内容説明
五歳ともなれば体を揺り動かして朗唱するというプーシキンの民話風物語詩『金の魚』。現実を踏まえつつ現実を超え、こころを飛翔させたましいを育む。物語と挿絵と朗読と視覚と聴覚の交叉は詩人の昂揚を再現する。
著者等紹介
プーシキン,A.[プーシキン,A.][Пушкин,А.С.]
19世紀ロシアの詩聖。ロシア近代文学を築く
ナザルーク,V.[ナザルーク,V.][Назарук,В.М.]
現代ロシアを代表する画家。民俗調のタッチが得意
みやこうせい[ミヤコウセイ]
エッセイ、批評、写真など
岸田今日子[キシダキョウコ]
第一線の演劇人、女優。ブルーリボン助演女優賞、日本エッセイストクラブ賞等々
ノルシュテイン,Y.[ノルシュテイン,Y.]
世界屈指のアニメーション監督。特に「話の話」であまねく知られる
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感想・レビュー
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れみ
79
海でおじいさんの網にかかった金の魚は、助けてくれたらなんでも好きなものをあげるという…。最初は金の魚の申し出を断りながらも、どんどん欲深くなっていくおばあさんの言葉に、とんでもないと思いながらも断れず海へ出かけるおじいさんがもどかしく、その度に荒れ模様になっていく海の様子にハラハラさせられた。朗読は日本語が岸田今日子さん(おじいさんのところがほんとにおじいさんらしくて素晴らしかった)、ロシア語がアニメーション監督のユーリー・ノルシュテインさん(ロシア語は分からないけど抑揚が心地よかった)。装丁も素敵。2019/04/11
赤とんぼ
25
とても美しい絵本。朗読が岸田今日子さんと大変贅沢!ロシア語の朗読も迫るものがあって素晴らしい。おじいさんが金の魚を助けて、強欲なおばあさんに言われるままに金の魚にお願いをし、次々願いを叶えてもらうという物語…なのですが。 お話しの途中から、無欲で優しいおじいさんが失ったものの大きさに、どんどん哀しくなってきてしまいました。好き勝手やった強欲なおばあさんのほうが、充実した毎日だったんじゃないだろうか………。金の魚という巨大な力を偶然手にしてしまったおじいさんは、いったいどうすれば幸せになれたのだろう。2016/01/22
belle
4
ロシアでも日本でも強欲なのはおばあさんの方なのか。未知谷のプーシキン絵本。表紙が好き。訳者みやこうせい氏の解説。ロシア人にとって特別な金色。2017/02/01
馬と蛙
3
絵が好み。枠飾りの絵さえ目が楽しい。2010/09/22
ymg
2
ノルシュテインの映像作品がすきで、彼の朗読だったので図書館で借りてみた。なぜおじいさんはおばあさんの言うことを聞き続けるの?と言う思いでいっぱいでした。2016/12/20
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