内容説明
新宿署捜査一課の黒澤警部は、定年間近の今も長年の宿敵「幻の殺し屋」を追い続けていた。白神山地で「一人マタギ」として獣を撃っていた弦蔵は、ある時から街に降り、殺し屋として人間の皮を被ったエイリアンを猟るようになっていた。幾千幾万の同胞(人間)達を殺しても何の痛みも感じないエイリアンを、癩病の両親を殺され今は闇の「縄文解放同盟」総帥として暗躍している堅太郎と共に、容赦なく消していく修羅の日々を送っている。殺しに使われた銃弾から、現在はほとんど使用されることのない三十年式歩兵銃が凶器になっていることを知った黒澤は、声紋判定で判明した「幻」の出身地の津軽地方に捜査に出かけ、核心的な手がかりをつかむが、すんでのところで犯人を取り逃す。しかし、二度と捕らえる機会はないと確信する失意の黒澤に届いたのは、幻人代理からの「熊野大峯奥駈け」への誘いだった―
著者等紹介
亀石征一郎[カメイシセイイチロウ]
俳優・作家。1959年東映ニューフェイス6期生として俳優デビューする。同期生は太地喜和子や千葉真一など。映画のみならず、TVドラマや舞台などに多数出演する傍ら、文筆家・脚本家・作詞家としても活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふ~@豆板醤
17
某サイトでの献本。。チャレンジ本ですね。2016/10/01
こたつドラゴン
14
紛う事無き地雷小説。中二病を拗らせたまま年老いた作者が己のエゴを全開にして書き上げたのだろう。白神山地のマタギとして生まれ育った弦蔵は、世間に蔓延るエイリアン(笑)を標的とする殺し屋で「幻」の名で通っている。そしてその幻を命懸けで追う黒澤警部。物語はこの二人を中心に展開される。しかしこのエイリアンは地球外生命体ではなく外道に堕ちた人間のこと。これだけ見れば勧善懲悪ものに思えるだろうが、決してそうではない。主人公の倫理観が歪んでいるためどちらが悪か正直分からない。それをあたかも正義と説く作者。駄目だこりゃ2016/10/16
なつりか
3
★★☆☆☆2023/10/20