出版社内容情報
アラーキーの妻、荒木陽子の深い「愛」と豊かな「情」が、この一冊にこめられる。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
11
「私が大好きな私、を掘り起こしてくれた」「彼以外には、私を理解する人間はいないんじゃないかなあ」と綴る陽子。それは夫も同じ思い。だからこそ、夫婦生活を、赤裸々に静止画像で残そうとする。残すにとどまらず公開する。共感者を得ることで、二人は更に幸福感を味わう。2019/11/17
bluelotus
6
★★★★☆ 数年前にアラーキーの奥さんである陽子さんのエッセイにはまり『荒木経惟写真全集3陽子』と『センチメンタルな旅・冬の旅』を購入したが、先日読んだ群ようこさんのエッセイで陽子さんのエッセイを網羅したこの本が発売されていたことを知り購入。テンションの高い陽子さんの旅エッセイも面白いが、ふとしんみりと語る(特に病気をされた時の)エッセイも何度読んでも味わい深い。そして改めてこの二人は似た者同士だったんだなぁと思う。この本はあくまでエッセイが主体で写真が少なめなので、また前の2冊も眺めようと思う。2021/05/04
お気楽になりたいお気楽さん
4
厚い本だったけど文字の大きさ、行間隔がそこそこあって読み易かった。書名の通りの「愛情集」だった。女性の日記を読んでいるような感覚になることもあった。昔のTV番組などの懐かしい話もいろいろ出てきた。「この言葉は正確に感情を説明していないだけに、かえって言葉なんかじゃ語れない、感情や憎悪や執着、などが感じられてすごいと思う」「だって全ては自分に返って来るんですから」「人の思いというものは存在する、本当に存在して、疲れた者の体と心をいやしてくれるんだ」☆☆☆☆2022/02/04
at@n
2
生活のディティールを鮮やかに浮き上がらせるとても魅力的な文章を書く人で、『愛情生活』『愛情旅行』は何度も繰り返し読んだ。まだ読んだことのなかった文が読めたのが嬉しかった。とても知的な人で、80年代の西武パルコ文化に彩られた東京の生活の豊かさを体現していると思った。2021/09/22
4545
0
写真家アラーキーの妻によるエッセイや小説。まさに二人の愛が詰まった「愛情」集。変態アラーキーの妻は、やっぱり普通じゃなかった。昔のテレビ番組の紹介や、夫婦の旅行記とか面白い。小説の「酔い痴れて」が良かった。2022/07/08