出版社内容情報
現代にこそ望まれる陰徳の心。江戸時代の代表的な随筆中からそうした話74篇を採り上げ現代訳、解説。
中江 彰[ナカエ アキラ]
著・文・その他
内容説明
陰徳ある者はかならず明報あり―もともと古代中国の外来思想であったのを、江戸時代後期に至って日本人全体の道徳として普及した。本書は、近世随筆の中から主だったものを採取した陰徳事例集であるとともに、その陰徳思想を根底においた庶民教育のタネを播いた先駆者のひとりが、陽明学者の中江藤樹(一六〇八‐四八)であったことを提唱する。
目次
第1章 中江藤樹の陰徳と陰〓(しつ)(落語の名作「芝浜」;正直馬子と熊沢蕃山 ほか)
第2章 武士篇(はじめより貸す心なし;盲人の落とした大金 ほか)
第3章 農民篇(三人の農民兄弟;母を背中に負って ほか)
第4章 諸職篇(博市堂を建てる;坐しての募金に恥じる ほか)
第5章 商賈篇(江戸湾のみおつくし;わら草履一足の陽報 ほか)
著者等紹介
中江彰[ナカエアキラ]
1953年、大阪府堺市に生まれ。1975年、佛教大学文学部史学科(東洋史学)卒業。同大学歴史研究所研修員等を経て、近江聖人中江藤樹記念館長補佐、同館長、高島市教育委員会事務局藤樹研究相談役を勤める。びわこ成蹊スポーツ大学外部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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