著者等紹介
グリーソン,リビー[グリーソン,リビー][Gleeson,Libby]
1950年、オーストラリア、ニューサウスウェールズ州に生まれる。作家。大学卒業後、教員生活を経てイタリアへ渡る。その後、ロンドンで作家デビュー。1980年にオーストラリアへ戻り、児童文学を中心に旺盛な執筆活動をしている
ブラックウッド,フレヤ[ブラックウッド,フレヤ][Blackwood,Freya]
1975年、スコットランド、エジンバラに生まれる。画家。2002年から創作活動を始める。2010年に『さよならをいえるまで』(岩崎書店)でケイト・グリーナウェイ賞を受賞。現在、オーストラリア、ニューサウスウェールズ州在住
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年、東京に生まれる。詩人。1952年『二十億光年の孤独』(創元社)でデビュー。数十冊におよぶ詩集のほか、作詞、翻訳など幅広く活躍。1975年に『マザー・グースのうた』(草思社)で日本翻訳文化賞を受賞。また1983年に『日々の地図』(集英社)で読売文学賞、1993年に『世間知ラズ』(思潮社)で萩原朔太郎賞、2008年に『私』(思潮社)で詩歌文学館賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
150
読書メーターをやっている人だったら、この本に深く共感するのではないかと思う。本はただの物ではなくて、新しい世界への扉なのだ。子供の時に一冊の本を無我夢中で読んだ時のことを思い出した。(本を)「ちゃんともってようね」の台詞に泣かされる。毎日何気なく読んでいる本が、いかに貴重なものか自覚させてくれる絵本。2016/04/19
chimako
94
2年生の国語の教科書に紹介されていた一冊。谷川俊太郎さん訳。おばあちゃんがうっかりおとした本をみつけた二人。みつけて、本を開いた瞬間に物語は始まっているのです。風をつかまえて空を飛び、鶏の背中で犬を追いかけ、カップの舟で大切な本を探す。「本は私たちを、どこまで連れてってくれるのだろう?」カバーの袖にあるこの一行が全てを語る。落ち着いた色調の絵も素敵。2016/05/06
Kawai Hideki
89
不思議なテイストの絵本賛歌。トタンの塀、空き缶や空のペットボトル、スクラップの車などが散乱する貧しい街。買い物帰りのおばあさんが落としていった一冊の赤い絵本。それを拾った二人の子供。絵本を開くたびに、空想が広がる。とはいえ、空想の中も貧しい街の風景のままなので、空想と現実が入り混じった感じ。やがて、絵本はおばあさんの手に返され、近所の子供達が集まってきて、おばあさんの朗読に耳を傾ける。日常を忘れ、半歩先の空想にふけりながら。2015/11/15
パフちゃん@かのん変更
50
素敵な絵本です。言葉は少ないけれど、作者の本に対する愛情が真っ直ぐ伝わってきます。そして絵が雄弁に物語っています。綺麗な本です。2016/10/22
ゆか
43
お気に入りさんの感想を見て。最初おばあさんが本を落として行ったんだね。1ページ見落としていて、本が落ちている状況を見て、それに関心を示さない人と、示す人がいると、かきたかったのかと、深読みしてしまいました。本を大切に思う気持ちがでていてよかったです。2016/04/23