内容説明
しずかさにはいろいろある。しんとしずかな…?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
129
その抑えた色味の装丁に惹かれて手に取ったら江國香織さんの訳だった。子どもの頃って何かと言うと「しーっ」と人差し指を口に当てて言われたり、「静かにしなさい」なんて注意されたりしがちだけど、どういうのが「しずか」というのか一緒に考えながら追っていける内容。意外に「しずか」は日常の中にあふれていて、黙ってるだけじゃないさまざまなシチュエーションを楽しめる。しずかってやっぱりいいものだよねって思う。幼児から大人まで、世代によって感じる部分は色々ありそうだけど、寝る前の読み聞かせにとってもピッタリな絵本だと思った。2014/03/15
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
63
〈しずかさ〉にはいろいろある……というコピーの通り、いろんな〈しずかな〉場面を描いた絵本です。登場するのは、少しだけ擬人化されて人間ぽく描写された動物たち。ワンポイントの遊び心が上品なユーモアを醸し出しています。「まぁ、そうだろな」の状況……かくれんぼ中、水中遊泳中、コンサートが始まる直前。コンサート中しゃっくりを我慢する。「やだなぁ」の状況……噂されてる? 注射の順番待ち、先生がお説教の前に息を吸う。「ステキ」な状況……おやすみのキス、一番の仲良しと一緒にいる時。言葉はいらない。翻訳は江國香織さんです。2014/12/12
Natsuki
51
日常の中にあるいろいろなしずかさを集めた絵本(*´ω`*)「しずかさ」の内側にある感情は、ドキドキだったり、ワクワクだったり、時にはションボリだったり、実にさまざま。丸みをおびたぬいぐるみちっくな動物たちの絵も可愛い(*^^*)2015/04/19
ぶんこ
44
「しんと しずかな」感じが・・あまり伝わってきませんでした。ぬいぐるみのような動物が可愛いからでしょうか。主人公が可愛かったので、私がいいなと思ったのは「誰かをびっくりさせる時のワクワクする静かさ」笑ってしまわないようにね。「初雪の静かさ」も想像しやすくて伝わってきました。可愛い絵本でした。2025/01/05
tokotoko
39
図書館で見つけて、めくってみる。絵も文も、独特だなぁ!一味ちがうなぁ!と思ったら!江國さんの訳だった。だから、家でゆっくり味わおう、と借りて帰る。しずかにも、こんなにいろいろあったんだ。でも最初のページ以外は、ほとんど体験済みの「しずかさ」。ひとつひとつの「しずか体験」をじっくり思い出しながらページをめくると、「しずか」の奥に隠れている気持ちがあふれそうになった。切なさ、優しさ、楽しさ。ドキドキ、わくわく。ホッとする「しずかさ」で本は終わる。私のいろんな気持ちも、またそーっとしずかさの中に帰って行った。2013/11/17