出版社内容情報
《内容》 心原性ショックや不整脈など心血管系の緊急時には専門医へ託す前の適切な処置が重要であることを踏まえ、内科医全般を対象に心血管系急性疾患に必要な診断・治療法をまとめた。
《目次》
1 心肺蘇生法
心肺蘇生法の手順
気道（Airway）
気道を確保するにあたって
気道異物
気道確保
呼吸（Breathing）
呼吸の評価
人工呼吸
循環（Circulation）
循環の評価
心マッサージの方法
除細動（Defibrillation）
適応
方法
胸骨叩打法（Precordial thump）
薬剤（Drugs）
投与ルート
各種薬剤
2 心原性ショック
心原性ショックの頻度と予後
原因疾患と病態の特徴
治療の原則
心原性ショックのプライマリーケア
心室細動および脈を触知しない心室頻拍
心室静止
電気的収縮解離
持続性心室頻拍
高度徐脈
心原性ショックを合併した急性心筋梗塞の治療
冠動脈インターベンションの役割 evidence-based medicineに基づいて
GP IIb/IIIa受容体拮抗薬やステント使用により冠動脈インターベンションの成績は向上
Primary PTCAの問題点
急性心筋梗塞の重篤な合併症に対する機械的補助治療
症例
3 頻脈性不整脈
頻脈性不整脈診断のポイント
不整脈記録がない場合
不整脈記録がある場合
頻脈性不整脈の治療
緊急に治療が必要な頻脈性不整脈
緊急性はないが治療が必要な頻脈性不整脈
時として治療が必要な頻脈性不整脈
4 徐脈性不整脈
各種徐脈性不整脈の特徴と所見
洞機能不全症候群
房室ブロック
徐脈に伴う心室性不整脈について
診断および検査法
徐脈性不整脈が確認されている場合
原因が確認されていない場合
治療法
薬物療法
ペースメーカー治療
症例呈示
洞機能不全症候群
房室ブロック
徐脈に伴う心室性不整脈
5 急性冠症候群：不安定狭心症
急性冠症候群の病態と分類
不安定狭心症の迅速な診断のポイント
問診
心電図所見
理学所見
その他有用な検査
生化学的マーカー
心エコー検査
一般採血，胸部X線
二次医療への搬送時期
不安定狭心症の急性期治療
抗血栓薬
抗狭心症薬
その他
血栓溶解療法は施行すべきか？
侵襲的治療の至適時期
6 急性冠症候群：急性心筋梗塞
急性心筋梗塞診断のポイント
診察（理学的所見）
臨床症状
病歴
検査
急性心筋梗塞（初期）治療のポイント
酸素投与，静脈路確保，心電図モニター
合併症の管理
その他薬剤の投与
7 急性心不全
診断
急性心不全かどうか
急性心不全の基礎疾患
身体所見
急性心不全の評価に必要な検査
治療
酸素投与，呼吸管理
基礎疾患別のアプローチ
急性心不全の一般的薬物治療
補助循環
8 急性心筋炎
患者家族の意識
急性心筋炎の発症機序とその経過
診断
劇症心筋炎の定義
激症心筋炎の予後
激症心筋炎の予後はよいか
心筋障害の可逆性とサイトカイン
治療
免疫抑制療法
ヒト免疫グロブリン大量療法
抗ウイルス薬
免疫調節療法
補助循環
9-a 急性大動脈解離（内科）
なぜ急性期の診療が重要か
迅速な診断のための診察のポイント
典型的な胸背部痛を主訴とする症例
ショック・意識障害を主訴とする症例
その他の症状のみを示す場合
迅速な診断のための検査のポイント
胸部X線
心電図
経胸壁心エコー
確定診断のための検査
最初に行われるべき処置
初期治療
専門医による二次医療への搬送のポイント
9-b 急性大動脈解離（外科）
年齢
基本的な手術適応
Stanford A型
Stanford B型
A・B型共通
手術
上行大動脈置換または弓部大動脈全置換術
大動脈基部置換術
大動脈弁吊り上げ固定術
左開胸下行大動脈置換術
腹部大動脈開窓術
腋窩－両大腿動脈バイパス術
10 肺血栓塞栓症
肺血栓塞栓症の成因と病態
症状と理学所見
検査所見
診断のポイント
初期治療と急変時の対応
補助循環の適応と方法
抗凝固療法と血栓溶解療法
下大静脈フィルター
手術療法
11 急性末梢動脈閉塞症
病態生理
臨床症状と徴候
診断
初期治療
外科的治療
内科的治療
合併症
12 急性肺水腫
急性肺水腫の病態と分類
急性肺水腫の病態
急性肺水腫の分類
ARDSの病態
急性肺水腫の診断確定に必要な検査とポイント
病歴聴取・身体所見
心電図所見
血液生化学検査
血液ガス所見
胸部X線所見
経胸壁心エコー検査
Swan―Ganzカテーテルを用いた血行動態指標
初期治療の実際
ARDSとの鑑別
血行動態指標からみた治療と非心原性要素の是正
呼吸管理
栄養管理
緊急血液浄化法
二次医療機関への搬送
13 高血圧緊急症
概念と基礎疾患
自覚症状と他覚所見
評価と診断
治療方針の概略
各種疾患と治療
緊急症（emergencies）
促迫症（urgencies）
急速進行性/悪性高血圧（accelerated-malignant hypertension）
急性期から慢性期治療への移行
14 心タンポナーデ
心タンポナーデ（心膜液貯留）をきたしうる疾患
心タンポナーデを疑う身体所見
必要な検査
心タンポナーデの治療
15-a 感染性心内膜炎（内科）
病態
臨床症状
発熱
心血管系
皮膚所見
眼所見
腎病変
神経症状
その他
診断
血液培養
心エコー
治療
予防的抗菌薬投与
15-b 感染性心内膜炎（外科）
手術適応と手術時期
感染治癒期の手術適応
感染活動期の手術適応と手術時期
感染性動脈瘤の合併
人工弁感染
手術術式
感染治癒期の手術
感染活動期の手術
使用弁の選択
術前・術後管理
16 急性中毒
基礎知識
吸収と代謝
頻度の高い中毒原因物質
診察のポイント
バイタルサイン
全身の所見
情報収集
検査
頭部CT
血液ガス分析
血液生化学検査
腹部単純X線
心電図
治療
全身管理
中毒に対する治療
初療後の対処
参考
-
- 和書
- ヴンダー！ヴンダー！
