出版社内容情報
《内容》 自費診療が混在し運用が複雑な産婦人科の保険診療の基本と､代表的疾患の請求の仕方､陥りやすい誤りを例示し保険診療上の解釈をわかりやすく解説｡巻末のEXERCISEで確認ができ､認定医試験にも役立つ一冊｡ 《目次》 総論 1章 わが国の医療保険制度の仕組み 1 健康保険の目的 2 健康保険組合（保険者）とは 3 保険医療機関 4 保険給付 5 保険給付の対象 6 給付の制限 7 療養の給付の範囲 8 給付の期間 9 現物給付と現金給付 10 給付の割合（患者の負担率） 11 保険診療の基本的ルール 12 診療方針に関する法令 健康保険法／医師法／保険医療養機関及び保険医療養担当規則／医療法／薬事法 2章 カルテとレセプト 1 カルテ カルテの取り扱い／カルテなどの保存期間／産婦人科診療の特徴 2 レセプト 療担規則におけるレセプト／レセプトの記載事項／レセプトから報酬を受けるまで 3 レセプトの開示 4 カルテの開示 3章 保険診療上のルール 1 自費診療か保険診療か 自費診療の範囲／産科診療等における自費診療と保険診療 2 保険診療の原則 保険診療上の留意点／正常の分娩・産褥・新生児の保険給付 3 保険医療機関及び保険医療養担当規則 保険医療機関／保険医療養担当規則 4 各診療にかかわる事項 傷病名など／基本診療料（初診料・再診料など）／指導管理料など／検査／投薬，注射／入院料など ／日帰り手術／手術料／処置料／画像診断（CT，MRI，超音波）／新生児・乳児介補加算料／麻酔料 5 在宅医療 各論 1章 子宮外妊娠 1 検査・診断 2 手術・治療 2章 妊娠中毒症 1 診察 2 検査 時間外緊急院内検査加算／尿検査／血液学的検査／生化学的検査（I）／生化学的検査（II）内分泌学 的検査／病理学的検査／生体検査 3 投薬・注射，処置 保険適応／人工羊水注入法 4 食事療法 5 手術 3章 婦人科良性腫瘍（子宮筋腫・良性卵巣腫瘍） 1 指導管理料など 手術前医学管理料／手術後医学管理料 2 検査 3 腫瘍マーカー 4 病理学的検査 病理組織顕微鏡検査／細胞診 5 超音波検査 6 内視鏡 7 画像診断 子宮卵管造影／CT検査とMRI検査 8 投薬・注射 9 手術 10 特定保険医療材料 特定保険医療材料の算定の原則 4章 婦人科悪性腫瘍（子宮頸癌・卵巣癌） 1 診察料に関する留意事項 紹介患者加算／診療情報提供料／悪性腫瘍特異物質治療管理料 2 検査料に関する留意事項 病理学的検査／内視鏡検査／超音波検査／CT・MRI検査／腫瘍マーカー検査 3 治療料に関する留意事項 手術／輸血／化学療法／化学療法施行時の副作用に対する対策／放射線療法の効果増強や副作用に 対する対策 5章 不妊症・習慣流産 1 内分泌学的検査における留意事項 LH，FSH測定の適応／プロラクチン測定の適応／内分泌負荷試験の適応／エストロゲン・エストラ ジオール精密測定の適応／尿中微量エストロゲン測定の適応／プロゲステロン精密測定の適応／テ ストステロン，DHEA-S精密測定の適応／尿中LH定性の適応／腫瘍マーカー測定の適応 2 超音波断層検査における留意事項 卵胞径計測の適応／子宮・卵巣の性状観察 3 その他の不妊症検査における留意事項 内視鏡検査など／クラミジア検査 4 不妊治療薬投薬における留意事項 hMG―hCG療法の適応／hMGの投与量と投与日数の基準／hCG切り替えの時期／hCGの投与量と投与 日数の基準 5 不妊症治療における社会保険上の問題点 ARTは保険給付外である／在宅自己注射指導管理料 6 習慣流産の検査における留意事項 6章 産科救急 1 基本診療料 2 検査 検体検査料／生体検査料／画像診断料 3 処置 4 注射 5 手術 緊急手術／急速遂娩術 6 輸血 7章 中高年女性の疾患 1 検査 更年期障害／骨粗鬆症／その他 2 治療 適応症／長期投与／子宮脱 3 保険診療上の留意事項 8章 流産・早産 1 切迫流産：保険診療上の注意点と問題点 診断・検査に関する留意事項／治療に関する留意事項 2 流産：保険診療上の注意点と問題点 診断・検査に関する留意事項／治療に関する留意事項 3 切迫早産／早産：保険診療上の注意点と問題点 診断・検査に関する留意事項／治療に関する留意事項 4 胞状奇胎：保険診療上の注意点と問題点 診断・検査・治療に関する留意事項 9章 婦人科感染症 1 検査 腟炎・外陰炎／子宮頸管炎，子宮内膜炎，子宮付属器炎，骨盤腹膜炎／クラミジア（淋菌）感染症 ／妊産婦の感染症 2 治療 腟炎・外陰炎／頸管炎より上部の感染症や一部のSTD ／ウイルス感染症／適応症／手術療法
内容説明
日進月歩の医学にあってその実践の場たる医療は、随時随意に質と量で規定される中身を変えながら継承され、もって国民の健康と福祉に貢献する。昨日から明日へと時が流れる間に今日があり、今日の定格がその時々の医療奉仕の標準を現わす術となる。変化の過程を伴うルールである以上、生涯学習により、その都度修正を加えなければならない学習課題であるが、その入門的な知識の獲得と整備はその後の自己学習の基盤をなすものなのである。日産婦学会社会保険学術委員会においては、かねてこの問題に関心を払ってきた。まずは平成１０年度の事業として、会誌の研修コーナーに総論・各論を連続掲載し、その都度、標準試験問題を掲げた。この考え方の延長に、認定医制度における認定医審査にも取り入れ、より保険医療に関する卒後研修を強化する討論が導かれた。この目的に添って浮上したのが、「出版」である。会誌既掲載の論述を追加・修正して本書が日の目を見るに至った。
目次
総論（わが国の医療保険制度の仕組み；カルテとレセプト；保険診療上のルール）
各論（子宮外妊娠；妊娠中毒症；婦人科良性腫瘍（子宮筋腫・良性卵巣腫瘍）
婦人科悪性腫瘍（子宮頚癌・卵巣癌）
不妊症・習慣流産
産科救急
中高年女性の疾患
流産・早産
婦人科感染症）
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