感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
j1296118
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現在の地図では名を見つける事さえできないものを含む、集落・部落としては消滅してしまった村々の記録。 地形、村の起こり、戸数(主要な姓)、移転年、移転先、公共施設・観光・史跡など、電気電話の開通年または移転まで未開通の記述、移転記念碑・記念誌など、現況(初版1997年)、移転者のひとこと(生年添え) を見開き二頁ずつ用いて記す。 落ち武者が住みついた、との伝説を残す所が多く見られる2015/01/18
Mayuko
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「集落再編成事業による集団移転」が、ある時期に集中的に行われたということを、私はこの本を読むまで全く知らなかった。廃村とは、一軒一軒消えていった結果だとばかり思っていた。高度経済成長期は町と山村に大差をもたらし、地方行政を動かした。結果、集落として山を降りる決断をした村が短期間に多く発生した事実は、現代の過疎化やコンパクトシティを考える重要な前提であるように思える。不勉強であった。97年初版、125の消えた村が取り上げられている。現在ではいったいいくつ。暗澹。移転者のコメントが興味深い。2018/10/11