内容説明
女は美しく男は粋でありたいと当時のファッションリーダーだった花魁や歌舞伎役者を真似てセンスを磨きヘアスタイルやコーディネートに工夫を凝らしていた。浮世絵、メイクや髪型、髪飾り、着物、きせるとたばこ入れなど「装い」に関する貴重な資料とともに、江戸時代の豊かな生活を紹介する。
目次
第1章 江戸時代の女性の身だしなみ―江戸の女性は清潔好き(基本の身だしなみ)
第2章 女の装い―江戸時代に花ひらいた装いの文化(髪と髪飾り;髪飾りや袋物で個性を演出;江戸と京坂の化粧比較;ファッションとしての喫煙;小袖から発展した「きもの」;武家から町民へ婚礼儀式の変遷)
第3章 男の装い―粋でいなせな男と呼ばれるためには(男たちのこだわり)
第4章 江戸時代のファッションリーダー―大きな影響力を持っていた遊郭(重要な主題だった美人風俗画;流行の発信地)
著者等紹介
谷田有史[タニダユウシ]
1958年、東京生まれ。1980年、國學院大学文学部史学科卒。1981年よりたばこと塩の博物館学芸員として勤務。現在は、同館主任学芸員
村田孝子[ムラタタカコ]
ポーラ文化研究所シニア研究員。主に日本と西洋の化粧史・結髪史を調査している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きょう
7
表紙も既に盛りだくさんです。著者は2名になっていますが、多数の専門家による専門知識をぎゅうーっと。髪型の写真など、当時の人はその違いが見てわかったのが不思議です。おすべらかしは江戸後期から、明治まで女性はバッグ類を持ち歩かなかった、結婚しても妊娠するまで眉は剃らなかったけど結納したら婚姻と同等で未婚の未亡人もあり得たなど、興味深い項目については各筆者の本を読みたくなりました。2020/09/01
メーテル/草津仁秋斗
0
資料。たくさん図や写真も挟まれていて、江戸時代を研究したい人には必読の一冊。2015/10/20
憂霞
0
流行を作り出すのは、いつの時代でもある種の人々への庶民の憧れなんだなぁ。着物とか髪飾りとか写真を眺めているだけで興味深かった。2015/09/25