内容説明
ガンの告知は行うべきでないと主張する「知らすべきや」をはじめ回想と警告の45篇を集めた人間味あふれる短編集。
目次
月夜の晩だけじゃない―診断書の強要
診察中の電話―全治日数
知らすべきや―ガンの告知
統計は魔法―交通事故
医者をやめたい―幼児急死
アルットの麻疹―月夜の患者
コンプレックス―あこがれの外科学教室
当直の夜―自殺未遂
食べ物はロートから―胃瘻
節分の夜―馴染みの患者
思い残すことなし―下肢切断術
燐光を吐く―殺竄剤
妊娠の確率―パイプカット
メヨウガの子になる―包茎手術
神職の自殺―交通事故
信ずるものは救われる―動脈注射療法
驚異の薬―P・CとS・M
新郎新婦の自殺―舌を噛み切る
大佐の息子―術後イレウス
天皇の侍医―熊沢天皇
喉元すぎれば―頭蓋骨折
幽霊が出た―大出血
若気のいたり―島からの患者
貴女はだあれ―顔面挫傷
車の部品交換―車検と診断
まな板の鯉―手術ノイローゼ
仏心鬼手―創口化膿.赤ちゃんの注射―皮下膿瘍
八十路の恋―ペニス損傷
豚と真珠―包茎
進駐軍のクリマス・イブ―骨格標本
内診したら―インターン病院
深夜の殺人―腸管破裂
義足の船頭―骨肉腫
蹣跚と歩く―腰椎麻酔
ちんぽ医者―専攻科目の選択
人気稼業―富士見病院事件
飛び降り自殺―殺人恐怖症
ホテルで見た淑女―婦長と見習い
知らぬが仏―ガンが治る
再手術したら―ガンの気まぐれ
ノミの曲芸―往診土産
きれいなロマンスグレイ―毛根刺激
気になる爪の垢―手術の準備
生きた広告塔―古い患者