国家を騙した科学者―「ES細胞」論文捏造事件の真相

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  • サイズ B6判/ページ数 341p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784895000956
  • NDC分類 463
  • Cコード C0098

内容説明

初の韓国・最高科学者の称号を受け、巨額の研究費を手にしていた黄禹錫。だが、クローン技術、ES細胞による難病治療が可能になるとした彼の論文は真っ赤な嘘だった!なぜ人々は国を挙げて彼に熱狂し、騙されたのか。

目次

第1章 黄禹錫のマスコミ―「マスコミが作り上げ、マスコミが騙された」(二〇〇五年末の大韓民国;真実を問う若い科学者たち;閉ざされた社会、閉ざされたマスコミ ほか)
第2章 黄禹錫の科学―「民主主義に答えがない」(反証が消えた剥製の科学;ES細胞研究の現在;疑いのないところに科学はない ほか)
第3章 黄禹錫の国―「彼の瞼には大韓民国が映っていた」(政治指導者と官僚科学者;黄禹錫の政治の手懐け方;精神分析からみた黄禹錫事件 ほか)

著者等紹介

李成柱[イソンジュ]
1992年、東亜日報入社。1997年から2004年まで医学分野を担当。米国ジョンズ・ホプキンス大学で1年間研修した後、黄禹錫事件が進行していた最中に帰国し、2006年1月、14年間勤めた東亜日報を退職した。『東亜日報』では、医学の常識を哲学、芸術、文化などと関連付けて説明した「おもしろい体の話」、医師たちのアンケートを通して選ばれた名医を紹介する「ベスト・ドクター」、生活と医学について書いた「李成柱記者の健康な世の中」などのコラムが読者から好評を得た。韓国青年大賞、ペンテック科学言論人賞などを受賞している

〓淵弘[ベヨンホン]
1955年、東京都生まれ。AFP通信社東京支局、AP通信社ソウル支局写真部、『サンデー毎日』編集部記者などを経てフリーに。現在は朝鮮半島をテーマに、取材、執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三月うさぎ

1
小保方さんの問題で、日本版のこれ(黄教授のES細胞論文捏造)だという声があったので読んでみた。スター科学者がもてはやされ、疑義を唱える者は非国民と批難された。社会現象としてさすがにここまで行ってはいないけれど、論文不備が指摘されなければ日本でだってあり得た未来のひとつかなと思う。今回STAPでここまで素早く問題が展開したのはネットの集合知の働きが大きいんだろうな。日本だからというより、ITの成熟段階・時期的な問題かも。色々学ぶことが多い。途中で、渦中の笹井氏の名前も出てきて名状しがたい感覚に陥った。2014/05/11

toriarii

1
日本の科学系ブログでも取り上げられたことがある、韓国の「ES細胞」捏造事件を主にマスコミの視点から記載した本。論点がはっきりしていて非常に読みやすい。論文の偽造になぜ国家、国民を相手にまんまと騙されたのか、韓国の科学社会と行政機関の構造上の問題点、韓国マスコミのスクープ優先の体質を通して冷静に分析している。著者が詐欺事件だけでなく、ES細胞とは何か、科学者の倫理とは何かをという点を読者にこんこんと解説するのも好印象2013/02/09

ナイタロー

0
 韓国で起きた、ES細胞のねつ造事件を色々な角度から調査した1冊。事件を中心に、似たような事例、韓国人の気質、マスコミの体制、など、総合的に解説しているのが良い感じでした。  2017/06/25

fuchsia

0
日本でも大昔に常温核融合のニュースとか、針小棒大な報道がよくあったよなーとか思い出します。2006/12/01

take

0
祭り上げて落とすさまが韓国的。2007/02/18

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