内容説明
いままで円空は謎の人物とされてきた。その出生も。その血脈も。そして、あの円空仏の表情も。殊に円空仏についてはこれを微笑と位置づけてきた。本書は、これに根本的な疑問を呈し、円空は木地師の筋目、出生地は岐阜県美並村。円空仏の本質は微笑ではなく世を呪い、差別に慟哭する怨嗟の表情であることを、半生をかけて立証した。
目次
はじめに 円空ブームの功罪
前篇 円空、七つの謎(12万体説は本当か;なぜ生涯歩き続けたか;なぜ窟聖円空か;円空はどこで生まれたか;いつ出家したか;円空は修験者か;円空は入定したのか)
後篇 円空の本当の顔―円空仏の深層は呪詛の表情である(白山信仰と円空;円空と弾誓;洞窟と伝承;円空覚書;試論)
感想・レビュー
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