内容説明
陛下の宣伝部長とそのイメージ戦略。ぶっつけ本番だった初期の行幸。美しき奉迎風景は国民の敬愛を産みだし、「陛下の映画」により国王は「国の象徴」となった。
目次
1 プーミポン国王とは(プーミポン国王の家族と突然の即位;プーミポンの帰国セレモニーとアメリカの思惑)
2 美しき奉迎風景―その誕生(プーミポン国王の地方行幸;地方行幸はする?しない?;急ごしらえの初行幸;行幸の「成功」とは―奉迎方法の重要視へ)
3 美しき奉迎風景―その展開(奉迎セレモニーの成功なるか?―史上初の東北部行幸;奉迎セレモニーの綿密な準備;奉迎経験を後世に伝える―プライドをかけた北部での奉迎;奉迎のマニュアル化―繰り返され身体化される奉迎セレモニー)
4 美しき奉迎風景の美しくない舞台裏(膨れ上がる予算―行幸続行の危機;泣いた警察官―忘れ去られた下級役人たち;膨大な随行員の管理;死者の出る会議―奉迎準備に奔走する知事代理)
5 「陛下の映画」がやってくる(「陛下の映画」とは何か;「陛下の映画」は誰が撮る?;「陛下の映画」が行く;「陛下の映画」の効果とゲーオクワン)
著者等紹介
櫻田智恵[サクラダチエ]
1986年生まれ。タイ研究、歴史学(現代政治史)が専門。上智大学グローバル・スタディーズ研究科博士前期課程修了、京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程を指導認定退学。同研究科特任研究員。2012年~2014年にタイ王国チュラーロンコーン大学文学部に留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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