内容説明
サイパン、パラオ、ポーンペイなどの島々からなるミクロネシアは、戦前、日本の統治下にあった。製糖など新産業によって移民をひきつけ、最盛期には日本人が10万人ほども暮らす一方で、「海の生命線」とも呼ばれ、やがて太平洋戦争の熾烈な戦いの舞台となる。本書は、「島民」や邦人の教育を通し、統治と人々の暮らしを描く「南洋群島」の実像。
目次
1 太平洋の島々―くらし、歴史、日本との関わり(「南洋群島」とは?;海に生きる人たちのくらし ほか)
2 砂糖と移民の島・南洋群島(砂糖王(シュガー・キング)・松江春次
サイパン製糖工場 ほか)
3 二つの教育体系―現地児童と日本人児童のための教育(南洋庁設置以前(1914年から1922年)―軍政時代の教育
南洋庁設置以後(1922年から1945年)―委任統治による教育 ほか)
4 南洋群島は「海の生命線」(国際連盟からの脱退;「皇民化教育」 ほか)
5 戦後のミクロネシア―おわりに(国連信託統治領;原水爆の実験場 ほか)
著者等紹介
小林茂子[コバヤシシゲコ]
1956年生まれ。2006年、中央大学大学院文学研究科(教育学専攻)博士後期課程修了。博士(教育学)。専攻は南洋地域の教育史、沖縄移民史研究。現在、中央大学、東洋大学、実践女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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