目次
はじめに―出稼ぎ国家フィリピンにおける一〇パーセントの不在
1 旅立つ移民、残される家族 地方社会における移民とその家族
2 人々は移動し続ける―地方社会経済と移民
3 不在を埋め合わせる―カサマとしての先住民
4 連鎖する経済格差、連鎖する「ノーチョイス」
おわりに―不在がもたらす共在と出稼ぎ社会の民族関係
著者等紹介
白石奈津子[シライシナツコ]
1988年、佐賀県武雄市生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士後期課程を指導認定退学。同大学、修士(農学)。現在、京都大学東南アジア地域研究研究所連携研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Akihiro Nishio
24
フィリピン出張中にフィリピン本を読む。フィリピン人が海外に出稼ぎに出られるのは、大家族なので、親戚の誰かが子供の面倒を見てくれるためだと思っていたが、やがて海外に移住してしまうと老いた親が取り残される。そうした孤独な老人を召使いとして支えているのが少数民族という鋭い指摘。これはあんまり言われてないんじゃないか。あと、フィリピンにも低所得者向けの現金給付システムがあることを知った。今日、「ない」って自信満々に言ったところだよ。訂正しなくては。2019/12/04
ののまる
7
香港で、フィリピンやインドネシアからきたメイドさん達が銀行や講演などでたくさん集合していました。彼女たちの背景が知りたくて。2019/03/29