内容説明
「悪魔よ、来い。もうどこにも逃げられない」生きとし生けるものを苦しみから解き放つ護符。ポン教・チベット仏教ニンマ派が伝承してきたこの「秘法」は、いまも民衆の心を掴んでやまない。本書は、宗教学・人類学・図像学などの方法論を結集し、人々の宗教実践における護符の意味を追究。民博共同研究の成果。
目次
総説 チベットの護符・仏画、その特徴と内容
図像(輪廻の輪を捉える無常大鬼;チベットの仏教説話画―『アヴァダーナ・カルパラター』を中心として ほか)
実践(チベットにおけるヤントラ受容の一例;ネワール仏教における護符の実際―チベット仏教の護符との比較を通して)
信仰(魔除けと護符の「境界性」をめぐって―民間信仰のフィールドから;真言・事物・護符―疾病の来源と猪の護符について ほか)
著者等紹介
長野泰彦[ナガノヤスヒコ]
国立民族学博物館・総合研究大学院大学名誉教授(専門分野)チベット語、嘉戎(ギャロン)語等を中心とするチベット・ビルマ系諸語の歴史研究、及びチベット学
森雅秀[モリマサヒデ]
金沢大学人間社会研究域教授(専門分野)仏教学、比較文化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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