内容説明
台湾儒学の真の力量とは何か。植民地支配と対峙した50年の歴史、400年に亘る台湾原住民文化との対話は、儒学を相対化しながら世界思潮の中に定置し直した。ローカルにしてグローバルな視野からの台湾思想史。
目次
第1章 台湾における儒学の移植と発展―鄭氏政権時代から日本統治時代にかけて
第2章 清代台湾教育碑文における朱子学
第3章 台湾の文昌帝君信仰と儒家道統意識
第4章 清代における鳳山県の儒学教育
第5章 『台湾通史』「呉鳳列伝」における儒家思想
第6章 連雅堂の『台湾通史』と儒家の春秋史学
第7章 儒家詩学と日本統治時代の台湾―経典注釈の背景
第8章 呉濁流『亜細亜的孤児』における儒学思想
著者等紹介
陳昭瑛[チンショウエイ]
1957年生まれ。父親は台湾嘉義民雄出身、母親は台南市出身。現在:台湾大学中国文学科教授、台湾大学人文社会高等研究院特任研究員、台湾大学儒学研究討論会召集人。台湾大学文学部卒、同大学哲学研究科修士課程卒、同大学外国文学研究科、文学博士。歴任:ハーバード大学燕京研究所訪問学者(1998‐1999)、復旦大学中国古代文学研究センター短期客員教授(2002年4月)。受賞履歴:第二回五四文芸評論賞(1999)、台湾大学教学優良賞(2006、2010、2014)、台湾大学教学傑出賞(2016)
松原舞[マツバラマイ]
1984年、神奈川県生まれ。現在:東京大学大学院総合文化研究科博士課程。フェリス女学院大学文学部卒、台湾大学日本語文学研究科修士課程卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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