内容説明
台湾人の瞳に映ってきた「日本(人)」像を総括。50年に及ぶ植民地経験がもたらしたものは何か。戦後60年の歳月の中で様々に語られてきた「他者像としての日本」とその「支配」。本書は、2005年の国際ワークショップにおいて、多様な事例をもとに報告された、アジアにおける日本の「実像」である。
目次
特集「台湾における日本認識」序
台湾の歴史の語り方
台湾東部における漁撈技術と「日本」―近海カジキ突棒漁の盛衰のなかで
佛光山からみる、台湾仏教と日本との関係
真宗大谷派による台湾布教の変遷―植民地統治開始直後から台北別院の成立までの時期を中心に
植民地下の「グレーゾーン」における「異質化の語り」の可能性―『民俗台湾』を例に
宗主国の人間による植民地の風俗記録―佐倉孫三著『臺風雑記』の検討
台湾における「日本文化論」に見られる対日観
著者等紹介
三尾裕子[ミオユウコ]
1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。博士(学術)。専攻は文化人類学、東アジア地域研究。現在、慶應義塾大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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