目次
1 テクストと読者(語り論;混迷する「テクスト論」;作品論;読者論;文学理論;生成論/本文研究)
2 作者とその歴史(作者論;作家研究;伝記研究;文学史―〈学問史〉という枠組み;文学史―生成と蓄積)
3 文化の諸相(視覚芸術;カルチュラル・スタディーズ;メディア・出版文化論;大衆文化・サブカルチャー;比較文化)
4 歴史と社会(東アジア―それぞれの文学の経験;ポストコロニアリズム;都市論;フェミニズム;ジェンダー;セクシュアリティー)
5 視角の多様性(書誌学;注釈;詩学・詩法;私小説;児童文学)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nick Carraway
2
近代文学研究のさまざまなアプローチを俯瞰できる好書である。中でもテクスト論、作品論、作者論、大衆文化・サブカルチャー、東アジア、フェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティの紹介が興味深かった。中村三春のように、初学者をはなからなめきってわざと難解に述べる者や、関口安義のように業績自慢が鼻につくが、自らの仕事に即して分かりやすく説明する者など、スタンスはさまざま。大東和重の東アジア論、堀まどかの比較文化論はわかりやすく、しかも壮大なテーマに取り組んでいる若き碵学たちの仕事には感心した。2020/03/13
伊奈
0
「日本近代文学研究を概観したい」と思って通読ですが、まあなかなか骨でした。いかに自分が基礎研究を知らないかを痛感しましたし、明確な方法論がない場合もあるという、研究者の悲しい叫びさえ感じました。とりあえず興味のある項目だけでも一読してみて、参考文献に手を出す、というのが一番かもしれません。全て通読するのは結構大変。でも考えてみれば、その道の研究者がなんとか若手研究者にその粋を授けたいという本なんですから、一項目を極めるだけでも一生涯の仕事になってしまうし、難しいのは当たり前。先人の研究に感謝します。2024/08/27
396ay
0
買ってから気づいたけどこれ買うものじゃなくて図書館とかで、該当分野のレポートとか書く時に「参照」するものだわあくまで。まあ買ってしまったけど。勉強します。2020/05/07