目次
1 序論(本書の課題および立場と方法)
2 使役文の構造(使役文の意味分類の観点について―山田孝雄(1908)の再評価
意志動作の引きおこしを表す使役文の文法的な意味―「つかいだて」と「みちびき」
「人ノN(部分・側面)ヲVi(無意志)‐(サ)セル」型の使役文―無意志動作の引きおこしを表す使役文
「人1ガN[(人1ノ)部分・側面]ヲVi‐(サ)セル」
「N(事物)ニN(事物)ヲVt‐(サ)セル」型の使役文―事物の変化の引きおこしを表す使役文)
3 使役文のヴォイス性(「ヴォイス」としての使役―主語が動きの主体か否か;使役文と原動文の似通い―動きの主体か引きおこし手かの違いの弱まり;使役文と受身文の似通い―動きの引きおこし手か被り手かの違いの弱まり)
4 「V‐(サ)セル」の使役動詞性とその変容(「もたせる」における使役動詞性と他動詞性;「知らせる」「聞かせる」における使役動詞性と他動詞性;「V‐(サ)セル」の語彙的意味の一単位性
使役動詞条件形の後置詞への近づき―使役主体の不特定性と使役文の性質
「感じさせる」「思わせる」の判断助辞への近づき―動作主体の不特定性と使役文の性質)
5 結論(使役文と使役動詞―ヴォイスとしての使役文と動詞としての「V‐(サ)セル」)
著者等紹介
早津恵美子[ハヤツエミコ]
1954年生まれ。三重県出身。1990年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。東京外国語大学大学院国際日本学研究院教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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