目次
第1章 知性―学生小説の変容(モラトリアム文学のはじまり―柴田翔『されどわれらが日々―』論;“知性”の変容―庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』論;子規との対話―大江健三郎「他人の足」論)
第2章 大衆―身につまされる文学(原爆とエロス―川上宗薫の自伝的小説をめぐって;“金の卵”たちへのエール―松本清張『半生の記』を読む;戯画としての合戦―吉川英治『私本太平記』論)
第3章 欲望―愛欲の光景(妻たちの性愛―川端文学の水脈;悶々とする日々への復讐―清張ミステリーの女たち;同棲小説論―アパートのある風景)
第4章 事件―終末の記憶(三島由紀夫の死をめぐる一考察―『川端康成/三島由紀夫往復書簡』を読む;万博と文学―“人類”が主語になるとき;吉永小百合という記号―〈夢千代日記〉を読む)
第5章 教化―教材化される文学(“私”探しの文学―太宰治の読まれ方;ヒューマニズムとコスモポリタニズム―教育言説のなかの有島武郎;詩の反逆―辻征夫論)
著者等紹介
石川巧[イシカワタクミ]
1963年、秋田県生まれ。立教大学大学院博士後期課程満期退学。専攻は日本近代文学。山口大学専任講師、助教授、九州大学大学院助教授を経て、立教大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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