内容説明
秩父山地の源流を遡行して最初の一滴を掬い、東京湾まで歩いて踏査した渾身の紀行ルポ。
目次
荒川のこと
真ノ沢を遡る
入川から落合へ
三峰神社、大輪、猪鼻周辺
三峰口、白久の渡し、贄川宿
白久から武州日野へ
秩父盆地
大野原の橋と黒谷付近
皆野のあたり
長瀞から波久礼、寄居へ
寄居から大扇状地へ
川幅日本一の鴻巣から平方河岸へ
荒川、入間川の合流点から戸田まで
人工の川荒川放水路
東京ゲートブリッジと大観覧車―あとがきに代えて
著者等紹介
伊佐九三四郎[イサクミシロウ]
1932年3月、東京生まれ。早稲田大学文学部史学科卒。薮山から雪山まで幅広く自然に親しみ、とくに歴史と風土に根ざした人間の生活を求めて内外の山に登り旅をつづけ、紀行を書く。NHK文化センターの講座から生まれた中高年の山のクラブ・青い山の会、日本山岳会、武蔵野文化協会会員。主著に『モロッコの風』(白山書房、日本図書館協会選定図書)ほか、山、旅、歴史関係の編著、共著多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
1
荒川が大河と呼ぶに値するかはさておき、源流から河口まで歩き通した実地検分はすばらしい。源流部を除いては都市河川だから、自然風物よりも流域の歴史や民俗の話が多く、どうも一本調子の筆致になってしまうのが惜しい。でも、この徒歩紀行が作者の70歳代後半に成し遂げられたことを素直に讃えたい。きっと矍鑠とした老人なんだろうね。 (★★★☆☆)2014/08/08
debehatop
0
荒川の源から東京湾までを辿る本です。川は物流の基本となり、人が行き来することで文化も運びました。昔は上流から下流まで大雨による災害が頻繁に発生していましたが、大工事の末、治水した結果が現代です。2022/02/12