目次
1章 収容所美術館の誕生
2章 動き出したアウシュヴィッツ強制収容所
3章 狂気の海の中で
4章 収容所の画家たち
5章 MMのスケッチブック
6章 手をさし伸べた人々
著者等紹介
大内田わこ[オウチダワコ]
ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobuko Hashimoto
20
アウシュヴィッツにあった「収容所美術館」と画家たちについて。小さくて薄くて字の大きな本だが、ほおおという事実や情報がいろいろ書かれている。ブログに記録。https://chekosan.exblog.jp/33692124/ 八ヶ岳山麓にあるフィリア美術館にケーテ・コルヴィッツやミェチスラフ・コシチェルニアクらの作品があるとのこと。行きたいなあ。昨夏、知っていれば、甲府に行くときに寄れたのになあ~~何かと合わせて、またいつか行こうっと。2024/02/19
くさてる
17
アウシュビッツ収容所に、収容されているポーランド人の画家たちが絵を描く場所があった。それは収容所の真実の姿を隠すためのプロパガンダであったり、ナチス軍人たちの個人的な趣味を満足させるためのものだったけれど、そこにいた画家たちは、求められた絵を描くだけでなく、命を賭けて収容所の実態を絵で描き残していた、という歴史的事実を紹介した一冊。薄い本なので、本来はこのページ数では語り切れないような内容だと思うのだけど、その分読みやすく手に取りやすい形になっていると思う。ありきたりの感想が消える一冊でした。2021/11/20
spatz
14
Konzentrationslager (KZ) というのはもっとも忌まわしく、そして有名なドイツ語かもしれない。Holocaust またはヘブライ語でShoahショアーとも言われるあの永久にドイツが背負う負の歴史。その中にヘスが設立した、囚人たちが絵を描く秘密の部屋があったという話。 2021/08/25
Cinejazz
11
アウシュビッツ絶滅収容所の中に、収容されていたポーランド人画家たちが絵を描く部屋(収容所美術館 Camp museum)が存在したこと、収容所の真実の姿を隠蔽するためナチスのプロパガンダとして芸術の奨励に利用したこと、SSの目を盗み命と引き換えても、人間の尊厳が完全に踏みにじられた収容所の実態を暴こうと絵筆をとった画家たちのこと、収容所の外部の手助けで運び出された絵や肖像画、収容所解放時に発見されたスケッチブックによって、ショア-(ユダヤ人大虐殺)を目撃し、描き残した無名の画家たちの衝撃の記録です。 2021/07/16
azu3
3
絵は少なめ。おそらく筆者が最も主眼としたであろう、MMのスケッチブックは、肝心の絵が小さすぎて見づらい。2021/08/16