内容説明
「あんな所は学校じゃない!」「あんな奴らは先生とは言わない!」そう叫んで「ひとの子」は、登校拒否というプライドを賭けた戦いを始めた。それはあまりに孤独で熾烈な闘いだった。少年はやがて、母親とも生存を賭けた戦いを開始した。しかし、母親もまた「ひとの子」であった。この本は、その母親の慟哭である。
著者等紹介
川村律子[カワムラリツコ]
1955年生まれ。宮城県立石巻女子高等学校、独協大学外国語学部ドイツ語学科卒。ドイツ文学、ドイツ精神史を専攻し研究生活を送る傍ら、通訳、翻訳を経て執筆、市民活動に従事。現在仙台市在住。尚絅女学院短大で教鞭をとる。著書に『コンサート』『ブリュッケ<橋>』(西田書店)他がある
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