目次
第1章 遊び体験と根っこの感情の育ち―体験のありようの歴史的変化を見つめて(急速に失われる伝承遊び;遊びは生きることの実感と原体験を育む;根っこの感情を耕す;「こわい」思いをこえて;事にあたる体験)
第2章 遊びのおもしろさと共感をひろげる(ともに生きて対立を楽しむ遊び体験;ごっこの真心―自我拡張の舞台は現実;生きものと暮らし、遊ぶ―折り合いの境界に立って)
第3章 「自分らしさ」と遊び(我を忘れて遊ぶこと―夢中なとき、人は躍動する;遊びの中で育つもの―いま、子ども時代に必要なこと;時代・大人と子ども・遊びの意味―人類史的進歩と日本の現実;リアルなあこがれを遊びに)
著者等紹介
河崎道夫[カワサキミチオ]
1948年新潟県長岡市生まれ。1977年東京教育大学大学院教育学研究科博士課程中退。北海道教育大学釧路校を経て、三重大学教育学部幼児教育科教授。発達心理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
20
あそびの奥深さを学ぶことのできました。僕は、子どもが「遊びこむ」ことが大切だと思っていますが、その「遊びこむ」とはどういうことなのか考えることができました。著者は人間の発達は歴史的社会的に規定されていること、子どもがあこがれて夢中になり楽しいと共感できることをたくさん経験させていくことの大切さが述べられています。そして、遊びの時代的意味と発達的意味を、子どもたちの姿をもとにみつめていきたいと述べています。河崎道夫先生の遊び論は、根底に子どもへの信頼が流れているように感じました。本当に奥深いです。2016/06/25