出版社内容情報
十数年前、冤罪逮捕により新聞記者としての職を追われ、妻に見放された畝原は、探偵として一人娘の冴香を養ってきた。ある日畝原の許へ舞い込んだ依頼は、よくある浮気調査のはずだった。鈴木暁美と名乗ったその女性は、夫・鈴木琢郎の浮気現場を撮影して欲しいという。だが、畝原が調査をしてみると依頼人から指定された現場に現れたのは夫の本当の〈妻〉だったのだ。依頼人の女は、何者なのか?やがて彼女が鈴木琢郎に付きまとっているストーカーであることが判明してゆく。そして、何者かが畝原へ攻撃を始めた──脅迫文を書き連ねたFAXが永遠と送られつづけ、マスコミには畝原の過去を誹謗する文章が……。〈鈴木暁美〉を調べていた探偵が殺され、畝原の協力者たちが次々と別件逮捕されるなか、畝原は不可解な事件の真相に辿り着けるのか!?現代社会が生み出した闇を著者独自の視点で描ききった傑作長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみ
26
再読。探偵畝原シリーズ、3作目。上下二段組400ページ、量も多いけど内容か濃い!濃厚!浮気調査を請け負ったら依頼人が変なヤツだった。そこからどんどん奇妙で気持ち悪いことが起こる。起こり過ぎる。今回は臭いがきつかった。畝原が崖っぷちにいながら、決して落ちては行かない真っ当さを持っていて、それが魅力だなと思う。せっかくいいキャラなのに高橋が気の毒だった。2018/04/16
Alice
5
鈴蘭を読んで登場した人物がなんとなくしか思い出せなくて気持ち悪いから再読。そうだった、そうだった!1度読んだはずなのに内容、ラストをすっかり忘れてたな〜。面白かった。2016/11/24
akira
4
ススキノ探偵シリーズとは趣を異にしているが、畝原シリーズも、とても、面白い。熱く、哀しいのがいいんだよね。姉川さんとの絶妙な距離感も素敵です。2013/08/22
akira
2
【20130822再読時の感想】ススキノ探偵シリーズとは趣を異にしているが、畝原シリーズも、とても、面白い。熱く、哀しいのがいいんだよね。姉川さんとの絶妙な距離感も素敵です。2009/11/07
ぴぴ
2
シリーズものとは知らなかったけど、抵抗なく読めました。面白かった。2012/12/24