出版社内容情報
伸び盛りの作家は本当に恐ろしい。デビューして一年足らずで、これほど巧くなるものなのか。歯切れのよい文章。意表をつく展開。そして何よりテンポのある疾走感溢れた物語が、読む者を知らずうちに興奮の坩堝へと誘ってくれるのだ。ここには、水本弘という若者が、限りある青春を無軌道に、思う存分、全開全速で走り抜けた軌跡が描かれている。この価値ある蛮勇に、一体誰がストップをかけられるというのだろう。それはまた、辻昌利という驚異の新人作家についても言えることだ。彼の心は、いま限りなく滾っているに違いない。〈関口苑生氏〉
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