内容説明
「一見するといまの日本人は、暴力を厭う、きわめて善良で親切な人々なのですが、しかし一皮むけば、絶体絶命の場所に生きている他者にたいして無理解な、利己的で冷酷極まりない生き物なのです」という著者が、「正義」と「名誉」と「誇り」を失ってしまった日本人に鋭く突きつける、衝撃の日本人論。ベストセラー『なぜ日本人はかくも幼稚になったのか』に続く第二弾、遂に文庫化。
目次
第1章 卑怯者の烙印をおされた日本人
第2章 名誉を取り戻すための戦い
第3章 暴力と戦わない日本人
第4章 醜悪な醜悪な日本人
第5章 気分という海を漂う日本人
第6章 日本人であることを忘れた日本人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
13
「個性、個性と云いながら、ここまで「画一的」な集団も珍しい。いまの日本人の「醜さ」は、このような「愚劣さ」と表裏一体になっている。」2014/07/18
あめこー
1
『「君たちに、個性とか独自性などがあるなどというのは大間違いだ。君たちには、無限の可能性なんてない。人間ができること、選べることはきわめて限られていることを知ってほしい。そして何よりも自分を知りなさい、自分の限界を知りなさい」と。』p.1392013/07/19
イカ男
1
この文庫本の底本は1997年に書かれたもので、今から13年前にになるが著者が指摘している日本の状況、日本人に対する憂いは増幅していることを感じる。P158に「日本の官僚組織が、もはや如何なる形でも、官史個々人の責任や名誉を貫徹できなくなっている、組織全体が責任や名誉の追及を禁じ、封じ、うやむやにする構造に完全にできあがっているということだからです。」との指摘は正鵠を得ている。2010/04/13
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