内容説明
三浦綾子記念文学館開館20周年記念復刻。生きる力がわいてくる!!三浦綾子、唯一の絵本。
著者等紹介
みうらあやこ[ミウラアヤコ]
三浦/綾子。1922年旭川市生まれ。旭川市立高等女学校卒業後、小学校教員となり、7年間勤務。46年6月、肺結核を発病後、脊椎カリエスを併発して13年間闘病生活を送る。59年三浦光世と結婚。64年夏、朝日新聞1千万円懸賞小説に「氷点」が入選。著書は「道ありき」「母」「銃口」ほか多数。これからの文学的達成に対し、次のような各賞が贈られている。旭川市文化賞(1965年)北海道新聞文化賞(94年)、井原西鶴賞(第1回、96年)、北海道文化賞(前同)、アジア・キリスト教文学賞(第1回、97年)、北海道開発功労賞(前同)
おかもとよしこ[オカモトヨシコ]
岡本佳子。1971年札幌市生まれ。翌年、ダウン症と診断される。1歳半ごろから絵会話を学び、その才能を発揮しはじめる。87年、道教育大付属小中学校ふじのめ学級卒業、90年、札幌市立豊明高等養護学校卒業。主な入賞作品と出版活動は次の通り。83年10月に国際障害者年絵画コンクール特選に入賞、87年7月に北海道青少年科学文化振興賞芸術部門受賞。93年5月、絵本「円山八十八ヵ所のおじぞうさま」が全国学校図書館協賛会の選定図書に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒラP@ehon.gohon
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三浦綾子という小説家の唯一の童話として、ダウン症である岡本佳子さんの心の中で熟成させた絵を通して、作られた興味深い作品です。 まっかな木への関心と、そこにたどり着くまでの様々な関心事が、なかなか木の正体を明らかにしてくれないのですが、サカナやリスやバッタの描かれ方で、子どもならではの特性の世界だと感じました。 長編の中で機微を紡がれる作家としては、短編の童話でその本領を発揮することは難しかったと思うのですが、岡本さんの絵の伸びやかさで、障害者の生きる喜びへと昇華されているような気がしました。2018/08/07