内容説明
北海道の近代酪農の基盤を築いた「根釧パイロットファーム」。華やかにスタートした酪農郷づくりだったが…。本書は渦中を生きた著者が一入植者の視点で報告する貴重なドキュメント。
目次
第1章 根室農業の歩んできた道
第2章 計画とその背景
第3章 入植と開懇
第4章 指定牛「ジャージー種」
第5章 農地に悩んだ二十年
第6章 インフレ下の農家・農協経済
第7章 知恵をしぼって
第8章 半世紀を経て
著者等紹介
芳賀信一[ハガシンイチ]
昭和10年(1935年)、別海町上春別に開拓移住農家の11人きょうだいの五男として出生。野幌機農高校(現在のとわの森三愛高校)通信教育課程を卒業して33年根釧パイロットファームに入植。47~50年根釧パイロットファーム開拓農協理事、58~61年中春別農協組合長理事。43年草地並びに飼料作物共進会(草地造成の部)で農林大臣賞、55年畜産経営土地利用技術表彰事業で農林水産大臣賞、同年第19回農林水産祭畜産部門で天皇杯受賞。別海町在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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何だか
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幼い頃に見た「やちぼうず」、子供にとっては楽しいオモチャ、開拓者にとっては厄介なenemy2014/01/26
さっと
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私の祖父は戦後開拓で北海道に入植し、「出るか、留まるか」のときに一度、別海町へ視察にきたそうだ。昭和三十年ごろと聞いたから、おそらく根釧パイロットファームであったろうと思う。「規模が大きすぎて、逆に負債を背負うと思って、やめた」と祖父はいう。機械開墾に見られる当時としては最先端技術をもっての開拓の行方は果たして・・。予備知識があったからよかった気もするけど、知識をひけらかすでもなく、個人史にあるような感情的すぎるところもなし、読みやすい良書だと思います。2010/09/12