出版社内容情報
世界史家でこそ描きえた、日本誕生の実像!
日本国と日本天皇の誕生を、当時のシナ大陸との関係から、まったく新しい視角で抉る。「魏志倭人伝」はいかに読み解くべきか、『日本書紀』の成立がもつ意味、日本人は単一民族か、日本語はつくられた言語である、騎馬民族説……等、多岐わたり通説を悉く覆し、実像を提示。
[月報]ムンフツェツェグ/菅野裕臣/日下公人/西尾幹二
岡田英弘[オカダヒデヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅井流星
2
『日本とは何か』とのタイトルなので、日本の歴史の話ではあるはずが半分近くがシナの話となっている。何故ならばシナが日本に関して記載した歴書である『魏志倭人伝』の話から始まっているからである。魏志倭人伝もそのままを鵜呑みにはできず、当時のシナの政治状況等をいろいろ考慮しなければならないようで、つまり日本の古代史(日本に限らないが)はよく分からないとのことようである、古事記は偽書であり日本最古の歴書は日本書紀だそうです。索引まで含めると556ページあるヘビー級の本だが内容は面白いと言える。しかし今までの著書や発2014/09/09
Hiroki Nishizumi
1
この巻も面白かった。日本は華人が作り、文化的には華人の子孫。シナの歴史書は国家史ではなく皇帝史。白村江敗戦の衝撃で出来た国家である日本は国際化拒否がテーゼ。考古学と歴史は別物などなど。2023/03/17
hosikita
1
大胆な主張と明快な文章で多くの読書を獲得してきた「岡田史学」の古代日本史篇。応神以前を非実在の天皇として初期天皇の説話がいつ生じたものかを明らかにした点といい、渡来人を古代版華僑と見て「倭」というのは彼らに支配された政治勢力(共通語は「漢語百済方言」!)だとした点といい、とにかく読み応え満載。仮定に仮定を重ねていたり、また主張が大胆すぎたりするので、ちょっとそれはどうかなと思う点もあるが。古代朝鮮史を勉強したことのある身としては、未だ定説のない真番郡の位置を朝鮮半島東南部に比定していたのが興味深く思う。2020/02/09
kousan
1
世界の3大歴史家を挙げるとすれば、ヘロドトス 司馬遷 岡田英弘ですね。古事記は日本最古の書ではないとするあたり切れ味は鋭いですね。論拠が素晴らしいね。2016/08/10
MIRACLE
1
著作集の第三巻。本巻は、日本古代史について論じた文章を、収録している。総論、倭国の成立(魏志倭人伝、卑弥呼)、日本の誕生(天智天皇が668年に、国号「日本」と王号「天皇」を制定)、日本書紀の分析(古事記は偽書。壬申の乱と、創世神話の創造)、発言集、の四部構成。本書は、重複が多い。総論の「倭国をつくったのはだれか」という文章を読めば、全体像をとらえることができる。筆者いわく、歴史家が取るべきは、「論理だけをとことんつきつめて史料を解釈し、総合する」ことだ。大陸のシナ文明という補助線が、この時代の理解に必要。2014/03/22
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