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内容説明
真にことばを掴んだ瞬間の鮮烈な経験を記したロングセラー『ことばが劈かれるとき』著者として、「からだ」から「生きる」ことを考え抜いた稀有の哲学者の精選集!
目次
1 ことばが劈かれるとき(ことばとの出会い;からだとの出会い;治癒としてのレッスン)
2 「私」をつくり、「私」が超えようとしたもの(ことばとからだに出会うまで―わが敗戦後史)
3 演劇人・竹内敏晴(私の新劇解体史;「アングラ以前」―あるいは「前期アングラ」として;演技者は詩人たりうるか;からだの変容―憑依と仮面;演劇を壊し、関係をつくる―私のワークショップ考)
著者等紹介
竹内敏晴[タケウチトシハル]
1925年東京生まれ。演出家。1942年、第一高等学校理科甲類に入学し、45年、一高生として敗戦を迎える。52年、東京大学文学部東洋史学卒業。俳優の山本安英の紹介により演出家・岡倉士朗に師事し、劇団「ぶどうの会」演出部に所属。58年、福田善之「長い墓標の列」で「ぶどうの会」本公演を初演出。2009年9月7日死去。享年84(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寛生
42
【図書館】ここまで人間のデリケートな内面を、炎が赤々と燃えるように描写したものがあったか。自分自身に言い聞かせるように、俺達がその日常性の中で何かやりたいことをあたかもしているかのような錯覚を、竹内から出てくるコトバがゆらゆらと燃える炎になりあぶり出していく。生きているからだから気づいたことのない息づかいが歪み動き出していく。仮面をつけて動き、演技をしていくことで限りなくゼロに近い自己が全身からふと叫び声をあげ、気づけば何かに憑依されたからだは踊り狂っていた。それは竹内独特のことばの肌が可能にするのだ。2014/11/03
ヨッフム
11
文字はデジタルな記号ではない、物理的な質量を伴った、凄まじい生命力を発している、と感じる時があります。特に本書に収録されている、『ことばが劈かれるとき』を読んだときに受けた衝撃は忘れられない。文字が自分の内側に入り込み、自分の感覚が解体、再構成され、自分の生き方の可能性が開かれていく。と、同時に、容易な答えが許されない、「問い」を引き受ける主体として、新しく「私」が立ち上がるような感覚。説明できないけど、竹内敏晴の書く文章が、自分に内在する何かを揺さぶることを強く意識しています。残りの三冊も必ず買います。2014/11/04
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