内容説明
『古事記』に記された「共生」=「とも生み」。日本の歴史と文化の基層につながって存続してきた「鎮守の森」は、聖なる場所でありながら人々の集まる場所であり、自然と神と人の接点として、“人間と自然との共生”を象徴してきた。
目次
第1部 森と神と日本人(森と日本人―自然と人間の共生の場・「鎮守の森」の再生;伊勢と日本の神々;伊勢大神の原像;京の社―日本文化の象徴 ほか)
第2部 日本の地域文化(湖国は宇宙有名の地;「こしの都」と渡来の文化;枚方は古代史でなぜ重要か;住吉大社と地域の文化 ほか)
著者等紹介
上田正昭[ウエダマサアキ]
1927年兵庫県生。日本史学者。専門は古代史、神話学。京都大学名誉教授、世界人権研究センター理事長、高麗美術館館長、姫路文学館館長、島根県立古代出雲歴史博物館名誉館長。1950年京都大学文学部史学科卒業。1963年京都大学助教授、71年教授。大阪文化賞、福岡アジア文化賞、南方熊楠賞、京都府文化特別功労者、京都市特別功労者。『日本神話』(岩波書店、1970年)で毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
19
1994年国連総会で人権教育のための国連10年が採択。人権文化という、いのちの尊厳を自覚し、人間らしく自然と調和して幸せな暮らしを共に生みだしていく、行動と実り(12頁)。環境と人権は不可分との指摘も同感。著者は寺田寅彦「日本人の自然観」1935年頃に感銘を受けたという(21頁)。59頁以降にも再登場する。869年の大津波は『日本三代実録』にあり、菅原道真『類聚国史』にも詳述があるという(60頁)。現伝最古の仏教説話集『日本現報善悪霊異記』通称『日本霊異記』(100頁)。 2014/08/29
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
14
*神道考古学*日本神話・天皇ネタの小説読解の為読了。日本文化の基層にある「鎮守の森」何のこっちゃ?と申しますと…ジブリ「となりのトトロ」に登場した“あの森”に対し“何か棲んでそう”と感じる日本特有の感性がまさにそれ!その精神文化を読み解く稀な良書!?――珍しく、中立で純粋な視点の著者だと感じました!個人的主観ですが…多いと思ってます、歴史民俗系の著者には、天皇万歳系が…(笑) ⇒続き2014/06/03
魚京童!
13
散文だな。散らばっている。へーってなることに当たれば面白いけど、今の私の頭にある内容とは異なったようだ。だいぶ散らばっていて、それをまとめると面白そうな内容になりそうだったのに。とりとめのない。とりとめってなんだろうね。漢字が浮かばないよね。とりとめのある話って聞いたことがないし。2024/12/13
まのん
2
鎮守の森の存在が、都市の中にも自然が共存してる日本の風景を構成していると改めて認識2014/01/24
在我壷中
1
聖なる場所、人々が集まる場所、自然と神が人が共に接する場所『共生』を象徴するのでしょう。『共生』『共生み』今年将に今『遷宮』と、廿年に一度『共生み』生まれ変わるのかと。そして千三百年繋ぐのです。日本の日本人の歴史と文化と『鎮守の杜』は繋ぐのでしょう。東日本大震災へ翌春の桜の期、秋のお祭りへと、そしてつい先般行方不明の女子高生には『社』へ二ヶ月半振りに見付かるのでした。そんな中へこの連休孫と明治神宮へ、しかし、そんな明治神宮には五時閉門と、五時以降には門前払いと。今へ、明治神宮には職員?には何を護ると2013/10/14
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