感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
3
辛亥革命に日本がどのように関わったか、当時の中国社会に日本の与えた社会的影響等様々な側面からも深掘りしている。革命の指導者 孫文にとって日本は「欧米の覇道の文化」と「アジアの王道の文化」を合わせ持つ重要な国だった。黒龍会 内田良平を中心に「大陸浪人」が革命の活動に参加する。しかし大陸浪人の活動には、中国革命の支援と日本の利権拡張の利害が複雑に絡んでいるとの指摘は頷ける。最終項での知識人 孫文の思想分析、革命家・民族主義者・医者・キリスト教徒としての「知域」の広がりに存分に引きつけられました。2015/05/10
陽香
1
201111302019/03/20
メルセ・ひすい
1
15-127 ★5 辛亥革命に日本はいかに関わったのか。政治的アクターとしての関与の実像に迫るとともに、近代化を先行させた同時代日本が、辛亥革命発生の土壌にいかなる思想的・社会的影響を与えたかを探る。軍部、政治家、経済界、巷の日本人。地政学と国際政治。 …切り開かれた中国の「近代」そしてその思想の形成、東アジアに於ける「歴史」様々な側面その雰囲気、重層的なかかわり真の歴史の意義。孫文の「大アジア主義」は西洋知からのアジア解釈で外在的といわなければならない。 巻末に関係年表も収録。2012/02/04