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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
9
日本語版を読むのは初めて、結構衒学的な文章に見えるな。イギリス、パリ、イタリアの地域別の章と、大西洋横断客船、海水浴、スポーツというジャンル別の章。イギリスの章は、それが大陸にも波及するという意味でも一番大事。コルバンの担当するスポーツの章もいい。末尾のサッカーの地域統合の役割とかは、短くまとまっていて使いやすそう。仏版では一番面白く感じたクセルゴのパリの庶民的快楽の場の章 は、かなり専門的、文学的になっているから一般の読者にはちょっと伝わりづらいか。各章は独立しており、好きなテーマだけをつまみ食いできる2023/05/03
SQT
1
基本的に面白かったけど、スポーツの章は大テーマから逸れている感が拭えず退屈だった。レジャーのトリクルダウン的な受容=民主化というのが根本にある(たぶん)なかで、時間論は別の場所でやった方がいいのでは…という感じ。その他の箇所は勉強になる箇所が多かった。ブルデューの差異化の概念を観光に当てはめている(船長選びとか)のはどの本が最初なんだろうか?アーリよりはこっちの方が古い。あとは文学的創造が余暇を離れ仕事になるまでのメカニズムだったり、映画が大衆にも貴族にも受容されるに至った理由だったり… 良書でした。2016/11/27
Akihiro Nishio
1
イマイチだった。テーマは良いのだが、アプローチが文学的過ぎる。歴史研究にしては、1850年から1950年の幅の広い時期を行ったり来たりししながら論を進めるあたりご都合主義的だと思った。また、興味深い数字が数多く出てくるが、その典拠を明らかにしないのも残念。2012/04/17