内容説明
小説は歴史をどう語るか。昭和日本の中国体験とは何であったか。死の哲学とは何か。沖縄問題とは何か。これまで“死角”となってきた核心的な問い。時代の刻印を受けた書物を通じて「昭和日本」という時空に迫る。
目次
反哲学的読書論―三木清「読書論」
1 小説は歴史をどう語るか―フィクションが反覆する“真実”(黙って兵隊であるものの文学―火野葦平『小説 陸軍』;近代に反覆される親鸞―石和鷹『地獄は一定すみかぞかし 小説暁烏敏』 ほか)
2 アジア主義とは何であったか―昭和日本の中国体験(「支那事変」とは何であったか―『文藝春秋』昭和十三年新年号;中国主義者橘と国家改造論―橘樸「国体論序説」 ほか)
3 ナショナリズムとは何か―死の哲学(国民的物語「松阪の一夜」の成立―文部省『小学国語読本』巻一一;「種」の論理・国家のオントロジー―田辺元『種の論理の弁証法』 ほか)
4 沖縄問題とは何か―日米関係の戦前と戦後(太平洋よ心地よく眠れ―大阪毎日懸賞論文『五十年後の太平洋』;人が其処に住むこと―松島泰勝『琉球の「自治」』 ほか)
小田は其処にいつづけた―小田実を読む
著者等紹介
子安宣邦[コヤスノブクニ]
1933年川崎市生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院博士課程(倫理学専攻)修了。文学博士。横浜国立大学助教授、大阪大学教授、筑波女子大学教授を歴任。日本思想史学会元会長。大阪大学名誉教授。思想史・文化理論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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