内容説明
「新しい人間は、女の腹からではなく男の出産マシンから生まれる」近代の自然認識から生まれたもの―科学・技術信仰、国家による暴力、資本主義、コンピュータ、遺伝子工学、自然“保護”、そして“女性学”―を最もラディカルに批判する!“もうひとつの”学としての女性学を呈示。
目次
第1部 マシン、出産(自然の男性化/性の人工化―「もうひとつの」学としての女性学について;母・他者・機械・無―父系制における女たちの歴史;コンピュータは男の精神的出産マシンか?)
第2部 暴力は進歩か(女は世界政治にどうかかわるか―暴力としての現代政治を批判する;「収奪される女たち」―女性運動と女性学;女は政治システムの能動的客体でよいのか―政治学的女性学の論点 ほか)
第3部 自然を認識する(資本主義の中で対立する「自然」と「社会」;自然保護による自然の破壊;自然の認識を阻む人間中心主義)
著者等紹介
ヴェールホフ,クラウディア・フォン[ヴェールホフ,クラウディアフォン][Werlhof,Claudia von]
1943年、ブランデンブルク生。現在、インスブルック大学社会経済学部正教授。国民経済学と社会学をケルンとハンブルクで学ぶ。1974年、ケルン大学で宗教学・政治学博士号を取得。その後、フランクフルト大学社会学部非常勤講師となる。1975年より1986年まで、ビーレフェルト大学社会学部の重点研究課題「発展計画・発展政治に関する研究」の研究助手を勤めた。その間、国内外の大学で非常勤講師、客員教授となる。ドイツ連邦共和国の女性学の共同研究創始者の一人。女性運動の理論的、政治的問題および女性問題の国際的理解と結びついたフェミニズム社会論に関する研究論文を数多く発表。1984年、フランクフルト大学社会学部にて、第三世界における農業と女性の問題に関する論文で政治学での大学教授資格を取得。1987‐88年、コンピュータ技術に関わる際の男女の性差による差異についての研究プロジェクトの主任をつとめた。1988年以来、インスブルック大学社会経済学部正教授、女性学に特別配慮したオーストリア政治システムの政治学研究所(いわゆる女性学講座)所属
加藤耀子[カトウヨウコ]
1936年、東京生。お茶の水女子大学文教育学部史学科卒、東京大学文学部ドイツ文学科卒。東京女子医科大学助教授を定年退職、現在日本女子大学非常勤講師。現代ドイツ女性文学および現代ドイツ文化史専攻
五十嵐蕗子[イガラシフキコ]
1944年、東京生。早稲田大学大学院文学科博士課程単位取得修了。現在国立音楽大学講師。ドイツ文学・ドイツ語学専攻
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- 和書
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