内容説明
初訳論文群、伝説的名篇から浮かび上がるあたらしいアルチュセールのトータルな姿。
目次
歴史の客観性について―ポール・リクールへの手紙
レーモン・ポラン『ジョン・ロックの道徳的政治学』について
哲学と人間科学
「社会契約」について
レーニンと哲学
革命の武器としての哲学―八つの質問に答える
自己批判の要素
アミアンの口頭弁論
終わった歴史、終わらざる歴史
G・デュメニル著『「資本論」における経済法則の概念』への序
やっとマルクス主義の危機!
「有限」な理論としてのマルクス主義
今日のマルクス主義
マキャヴェリの孤独
著者等紹介
アルチュセール,ルイ[アルチュセール,ルイ][Althusser,Louis]
1918年アルジェリア生まれ。39年高等師範学校に合格。同年9月軍役に召集、捕虜となり5年間ドイツの捕虜収容所で過ごす。45‐48年を高等師範学校で学生生活。バシュラールを指導教官とする学位論文で高等研究免状を取得。ついでアグレガシオンに合格し48年より高等師範学校教員、同年フランス共産党入党。65年『マルクスのために』『資本論を読む』公刊、マスペロ社の「理論叢書」創刊。70年「イデオロギーと国家のイデオロギー装置」発表。73年『ジョン・ルイスへの回答』公刊―イギリス共産党との論争を経て哲学的人間主義への批判をいっそう強める。76年『ポジション』公刊。78年、党に所属したまま『ル・モンド』に「共産党の中でこれ以上続いてはならないこと」を発表。80年5月、重症の抑鬱状態におそわれる。同年11月、アパートの自室でアルチュセールによって絞殺された妻エレーヌの遺体が見つかる。この一件で「責任能力なし」の判決を受け、また文部省の職権によって強制退職を通知される。以後、自宅滞在と入院を繰り返す。87年食道閉塞を起こし、新たな抑鬱状態に陥り再入院。健康状態は悪化の一途をたどる。1990年、夏の間ずっと硬直性肺炎を患った後、10月22日心拍停止により死去
福井和美[フクイカズミ]
1953年生まれ。訳書に、L・アルチュセール『哲学・政治著作集1・2』(共訳、藤原書店、1999年)、C・レヴィ=ストロース『親族の基本構造』(青弓社、2000年)など
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