内容説明
多くの次元で歴史の転機をなすといわれる中世(後期)、南北朝・室町・安土桃山期。ここにも、階層ごとの両義性は存在する。上巻に続き、女性語の形成、女の不幸・抑圧・解放と信仰、周縁の「旅する女たち」、御伽草子の男女関係、造形と色彩文化、西国の風俗文化など多面的な切り口から「女と男の乱」の時代が浮き彫りにされていく。
目次
2 管理の規範と女性の生(女性の意識と女性語の形成―女房詞を中心に)
3 性と美と芸能における女性の足跡(中世の旅をする女性―宗教・芸能・交易;御伽草子における男女関係;「やまと絵」の始まりは「女絵」だった;公卿唄幻視―九州山地に伝えられた流浪の詩)