感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
9
工業化につれて労働者の健康への関心が高まる。週に一度の休養が義務化されるが、「飲酒」など自堕落に用いるのではなく、新鮮な空気を吸うためにピクニックに行くなどの健全な余暇に用いるように仕向ける。余暇とは言え、ある生産的気晴らしに「専念」せねばならない、と。一方で農民の仕事は体を使い自然と対話する「理想的な労働」であるとみなされ、彼らの休養が必要だとは思われなかった。貴族は昔から夏に田舎の領地で過ごしていたが、鉄道の発達によりブルジョワたちも短い期間でそれを真似するようになる。余暇は悪徳から生の喜びへと昇華。2020/06/27