内容説明
本書は、70年代以降の地方自治体による市史づくりの隆昌や民衆的な視座の流行などの状況を見すえつつ、一方では、官制化したり、ステレオタイプ化したり、地方政治の侍女と化したりの市史づくりへの批判と、他方では、「人民」史観から自己批判なしのなしくずしの姿勢による地方民衆史づくりへの拡散に対する批判という、著者の論集である。
目次
1 地域社会史の方法
2 地域社会史の構築
3 地域史運動としての「市民の歴史学」
4 地域史づくりの現状と課題
5 歴史としての現代社会
6 近世農村の風土と人々
7 近世農村の変貌と近代化
8 明治初年の窮民状況
9 戦争を底辺から支えたもの
10 日露“戦後”にみる窮迫農民像
補論 人間解放と歴史意識
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