内容説明
森といっしょに、息をしよう。おもいっきり吸って、ゆっくりとかえそう。森はわたしたちのなかにある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
110
森の木々を主人公にして、いのちの循環を描いた写真絵本。大きな木が倒れて、そこから新しい循環が始まる。木が立っていた時に葉っぱで覆っていた空間にぽっかりと窓が開く。そこから光が射し込み、風の通り道になる。大きな木は何世代も前から動物たちの生と死を見守っていた。動物は死んで、森の土となり、森を育ててくれた。今度は自分の番なのだ……。なくなってしまうものなど何一つないのだ。悲しみは土に染み込んで、喜びが緑の芽になって、新しいいのちが生まれる。2010年3月初版。2016/04/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
森にも命が生まれれば、死が訪れる。1つの死から、新しい生命の誕生を学ぶ絵本。2019/04/17
遠い日
8
姉崎さんの写真に、片山令子さんが文章を書く。森の大木が倒れ、命の終わりと始まりとが同時に開始される。「森のいのちは、ぐるぐるまわっている。なくなってしまうものなんて、何もないのだ」「めぐるめぐる、森のいのちはめぐる。とぎれておわってしまうことなど、何もない」ということばに、壮大でうねり繋がるエネルギーを感じる。時間が降り積もった森のなかでは、過去が未来であり、未来が過去でもある。2013/02/11
kangaroo
6
片山さんのことばと、姉崎さんの写真。どちらも大好きなので、たのしみに開きました。森のにおいがしてきそうです。とても美しく、何度も何度も読みたくなります。2010/08/31
ハパナ
5
森の四季と共に進む写真絵本です。”森をあるくと、かなしみが森の土にしみていき、よろこびが緑の芽になって生まれる。生まれる。”2017/03/15