HJ文庫
はじまりの骨の物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784894254725
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

焔の魔術を操り、「冬」と戦う女戦士ゲルダ。彼女が属していた軍は、彼女の恋人であり養い親であるアルムリックの裏切りによって壊滅する。裏切ったアルムリックを討つため、ゲルダは復讐の旅に出る。愛ゆえにその憎しみは果てしなく深く…。壮大なスケールの本格ファンタジーが、美しい文章で綴られる。五代ゆう伝説のデビュー作が装いも新たに登場。

著者等紹介

五代ゆう[ゴダイユウ]
1991年「はじまりの骨の物語」(富士見ファンタジア文庫)で第四回富士見ファンタジア長編小説大賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アイゼナハ@灯れ松明の火

27
王道ファンタジーを読むのは久々だなぁ。北欧神話をモチーフに、神話の時代から人の時代への、始まりを描く物語。神の世界は氷のように、完全なるが故に閉じている。人の世界は焔のように、揺らぐが故に先の見えない未来に続く。それは希望?それとも混沌?分かっているのは、氷の世界で生きてはいけないということと、どうせ歩くなら笑って歩いて行きたいということ…それだけ。2011/03/09

もりの

10
旧版で読了。ラノベ作家という枠で括られがちな方ですが(ラノベだから読まないということではないですが)デビュー作は確かな知識と安定した文章力で語られた本格ファンタジー。主人公、女戦士ゲルダを裏切ったのは彼女の養い親であり恋人である魔術師アルムリック。その魔術師を追って展開される物語は、北欧神話という知られた題材をベースにしています。愛と憎しみというリアルな要素を含みつつ、神話世界という世界観もあるからか、硬質な印象があります。この方の作品の中では比較的シンプルな文体は、読み易い方だと思います。2016/08/10

読み人知らず

7
初の大賞作品。確かに世界観が確固としている。どっしりとしてぶれないような構成。もっと独創的な面白さがあればもっとよかったんだけど。2013/01/17

いつみ

2
旧FSUIRIのオフでの交換本。グインサーガを引き継いだ人というイメージしかなかったのでご本人の作品は初読み。ファンタジー?神話?読みやすいながらも読みごたえのある本でした。養い人であり恋人でもあるアルムリックが女戦士ゲルダと早々ああなるとは。愛と憎しみ、心の奥底の思い、歯がゆく切ない気持ちになるけど甘さより強さを感じます。神話に詳しければもっと楽しめたかな。2018/01/26

静間

2
神話と距離が近いファンタジー。総てを凍えさせる冬と戦う女戦士ゲルダ。彼女を手酷く裏切った育ての親で恋人の魔術師アルムリック。愛と憎しみ、神と人の物語。いき過ぎるとただ意味の薄い読みにくい文章になりがちな美文が、ゲルダの男勝りの喋りと絶妙なバランスで読みやすい、情景が目に浮かぶ文章になっている。北欧神話をベースにしたお話はラノベだけど重厚。愛することとは何か?本当の意味で独り立ちしようとするゲルダは多くの人を屠ってきたのに少女のよう。最後まで人で有ることを失わなかったゲルダだからこそラストには大満足。2012/12/30

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