内容説明
おさないネズミと年老いたゾウは、まいにちなかよくくらしていました。けれども、ある日、ゾウは「もうすぐ遠いゾウの国にいって、もうもどらない」とネズミにつげます。さいしょは、それをうけいれられなかったネズミでしたが、いくつもの季節がめぐるなか、弱ってきたゾウの世話をいっしょうけんめいするうちに…。
著者等紹介
ブルギニョン,ローレンス[ブルギニョン,ローレンス][Bourguigonon,Laurence]
1963年ベルギー生まれ。書店で、子どもの本の読み聞かせを10年以上続けるかたわら、子ども向けの短編や詩を執筆。1992年より、ベルギーの出版社のひとつであるMijadeに作家兼編集者として勤務
ダール,ヴァレリー[ダール,ヴァレリー][d’Heur,Val´eris]
1969年ブリュッセル生まれ。グラフィック・アートを学んだ後、長年の夢だった子どもの本を徐々に手がけるようになる。現在、静かな田舎で、息子の目を通じて見る世界からインスピレーションを受けつつ、絵を描いている
柳田邦男[ヤナギダクニオ]
1936年栃木県生まれ。ノンフィクション作家。現代人の「いのちの危機」「心の危機」をテーマに医療、災害、事故、戦争などについてのドキュメントや評論を執筆するかたわら、心の再生のために「大人こそ絵本を」のキャンペーンを展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やすらぎ
194
時が経てば年老いていく。私たち人間も、小さなネズミも、大きなゾウも同じこと。静かになった今を少しずつ受け入れるとき、寄り添ってくれる存在があれば、ほのかな楽しみを見いだせるのだろう。目が見えづらくなって、耳も聞こえづらくなって、吊り橋の向こうにある森に戻る時が来る。みんな待っているから。突然の別れも辛いけど、いつも一緒だったのに明日になれば離ればなれ、そう告げられてその日を待つまでの切なさも計り知れない。最後に振り返った大きな背中を思い出せば、優しい笑みが浮かんでくる。この物語、作者の実体験なのだろうか。2024/02/18
宵待草
103
4月に柳田邦男の『「死後生」を生きる』を既読し、深い人生の意味や色々な思考に、及ばせて頂きました。 其の折に此の絵本を知りました。 訳を柳田邦男が担います。 私の長い年月の蔵書で『死』と向き合う絵本には、スーザン・バーレイ:著の『わすれられない おくりもの』や、ハンス・ウィルヘルム:著の『ずーっと ずっと すきだよ』が在ります。 昨年11月に、短歌界のご重鎮であり、敬愛する出版社:社長の友人を見送り、そして又、今年2月には、可愛がって下さり、何時も私の着物姿を褒めて下さった、年配の歌人仲間を失い ⇒続く 2026/05/01
takaC
81
直前に読んだ怪談えほん(『悪い本』と『くうきにんげん』)よりこの本の方がよっぽど怖くないだろうか?やや難しいけど。2016/06/11
ゆきち
70
死にゆく人にどういう言葉をかけ、見送るのか、ねずみさんの取った行動を理屈で考えようと思えばたくさんの終末ケアの在り方も考えさせられるけど、素直な気持ちで、ただただ「ネズミさんは偉かったね」って言葉をかけてあげたいなぁ2017/03/28
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
69
大切な友だちの望みを叶えてあげたい。でも、その望みが『天国』へ行く事だったら……。年老いたゾウと若いネズミの友情物語。柳田邦男さんが訳を手がけた『いのちに向き合う絵本』の名作。柳田さんの講演でもよく取り上げられる本で、それぞれの場面に学びがあります。寂しさや悲しみを受け止めて、いま大切な事は何だろう。緑豊かな『ゾウの国』の描き方が素晴らしい。「いつかあそこに行くんだ」ともし目に見えれば、毎日をもっと丁寧に生きられるかも知れないと思いました。もちろん叶わない事だけれど。2005年11月。2016/03/19




