感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーぼー
47
岡田嘉夫氏の絵が素晴らしい。全ての頁につぶらな瞳の雀の絵が無邪気に飛び交う一方で、人物絵には瞳が無い。姫にも。帝にさえも。この対比が寂静感を一層引き立てる。そして姫が求婚に来た五人の男達に、その条件として無理難題を要求する場面は虚栄も絡んだ男達の行動や思惑に対する警句、箴言めいたものが施され実に滑稽かつ(男としては)身につまされざるを得ない。内、原作では只一人命を落とす、いそのかみの中納言の死についてはこの本では触れていない。ここではむしろ夢物語のテイストを損う気がするので省いて正解なのかもしれない。2015/10/15
yn1951jp
35
竹取物語は「物語の出で来はじめの祖」(源氏物語)、わが国最古の物語文学、9世紀終わり(平安時代初期)一千年以上も昔に成立。月という異界から時空を超えてやってきた天女をめぐる男たちの争奪戦だが、恋愛譚というにはあまりに姫は冷淡で、羽衣伝説のように地上の男と結ばれることがないのは、超現代的である。それでも地球の男たちの人情、出世、老い、病、死を知ったうえで異界へと戻る。それぞれのページに登場人物をも覆い隠すような季節の花々、人の世のあわれとともに廻る「花鳥風月」絵巻の美しさが印象的。最期は、待宵草(月見草)。2015/09/20
y.ookura
2
4歳。日本最古の小説「竹取物語」に忠実に再現されたとのこと。以前に読んだ、別の「かぐやひめ」には出てこなかった、富士山のお話がでてきます。色彩鮮やかで、独特の雰囲気を持つ絵が素晴らしいです。2016/03/11
mmaki
1
絵が典雅。富士山のエピソードもある。が、漢字にルビがない…。そしてこれもまた横書き…。子供向けの絵本ではないのね。2016/10/13
芥子二個分
0
イラストが素晴らしい2012/11/27