内容説明
太平洋戦争前夜の日本。小学四年生の誠、ユダヤ系ドイツ人のハンス、エリは、美しい軽井沢の自然の中で友情をはぐくんでいた。けれども、押しよせる戦争の影は、いやおうなく、三人の運命を変えていく。戦争の悲しみと、そのさなかでも輝く友情、そして、普遍的な償いを描いた力作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
菱沼
2
ホロコーストの事実を知り、『アンネの日記』などを読むと、ナチスを憎み、ユダヤ人に気持を寄せる日本人がほとんどではないだろうか。それでも、あの時代、日本がドイツの同盟国でユダヤ人を迫害する側にいたことを忘れられない。和田登さんは、歴史を都合良く解釈せず、きちんと悲しい事実を書いている。先月長野に行く機会があり、物語の舞台への思いを巡らすことができる時期にこれを読めたのはよかった。2015/10/23
suiu
0
悲しすぎます。 軽井沢ではこんなような事があったんだろうな。2014/08/12
わかな
0
私は軽井沢出身なので手にとるように状況が理解できる一方、このような悲しい出来事が実際に起きたのかもしれないと思うと胸が締め付けられた。軽井沢の歴史に対して興味を持つきっかけになった。2009/03/20
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