内容説明
『エルサレム巡礼記』をはじめ、ユダヤ‐キリスト教の源流となったゾロアスター教の善悪二元論、ドストエフスキーの「カトリック」、カザンザキスの神論、永井荷風とプロテスタントの家族、荒木経惟の「性と死」を考察し、キリスト論を展開する。はたして人間とは「死への存在」であるのか?「死は罪の報酬」というキリスト教文明に対抗しうる思想は…。
目次
1 エルサレム巡礼記―イエス・キリストの頭蓋骨
2 ソロアスター教の終末論
3 ドストエフスキーのアンチキリスト
4 カザンザキスの神と悪魔
5 永井荷風のサタン(誹謗する者)
6 荒木経惟論