内容説明
出版とは何か?編集者とは何か?「筑摩」と生きた35年の光影に聴く。著者との交流や倒産経験を胸奥に、筑摩書房・前社長が愛惜をこめて謳う、古きよき時代の「筑摩」によせる哀愁歌。
目次
はじめに・三冊プラス一冊
第1部 筑摩の時代(筑摩書房に入社する;奇妙な建物;最初の配属 ほか)
第2部 「筑摩」から「ちくま」へ(七月一二日・会社更生法申請す;臼井先生の怒り;不安な日々 ほか)
おわりに 吉村昭さんの目
著者等紹介
柏原成光[カシワバラシゲミツ]
1939年、東京生まれ。東京大学文学部卒。1964年、筑摩書房編集部入社。『人間として』担当、『文芸展望』編集長を経て、倒産後、編集第三部部長。1996年7月、代表取締役社長に就任。1999年9月、筑摩書房を退社。風涛社相談役兼編集者として活躍するかたわら、共立女子大・実践女子短期大学非常勤講師、日本エディター・スクール講師を勤める。2004年9月、中国・延吉市にある延辺大学に日本語講師として赴任。以後、四川省綿陽市・西南科学技術大学、江蘇省蘇州市の蘇州大学で日本語を教え、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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阿部義彦
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筑摩書房元社長による歴史。倒産したのが高校時代でしたが、当時は余り縁がなかったです。主力は箱入りの全集だったのですね、坂本龍一の父親とも交流があったとも書かれてます。私がちくま好きになったのは松田哲夫さんのカルチャー路線が大きいです、赤瀬川さんや南さんとの路上観察や美学校からの流れですね。再生後の『ちくま文学の森』はほぼ全部買いました。何よりも失敗した雑誌『頓智』も10号全部読みました。そんなに悪くないと私は思いましたが。細野晴臣さん責任編集の音楽季刊誌『H2』創刊準備号は出たのに取りやめってどうゆー事!2023/08/19
ukpp
1
今、「ちくま」の輝きが、文庫でも、新書でも薄れつつある。切りかわってもがいていた頃の何かを思い出せ。この本に描かれていた頃の「筑摩」はもう無いのだから。2011/02/18




