内容説明
浄土真宗正依の経典である『仏説無量寿経』『仏説観無量寿経』『仏説阿弥陀経』を合わせて「浄土三部経」と言います。本書は、右頁に原文(書き下し文)、左頁に現代語訳を配置し、経典に出てくる難解な仏教要語も簡単な現代語や説明によって容易に理解できるようになっています。
目次
仏説無量寿経
仏説観無量寿経
仏説阿弥陀経
解説 「浄土三部経」のこころ(佐々木惠精)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんちゃん
10
読みやすい現代語訳がありがたい。そして何よりも巻末の註釈と解説文!経文の表面をなぞることはできても、その真意を理解するには遥かに及ばない。解説文がこんなに役立ったのは初めて。さすがに奥が深い。2014/10/04
鹿野苑
6
真宗大谷派の聖典を浄土三部経(巻頭)から毎日読んでいる。その際に現代語訳の頼りとしてこの本を併読した。 違和感のない現代文で、難しい語彙も現代語訳から主意できる。そのまま聖典に書き込んでいた。 語注、訳註も充実しており、特に訳註は現代語訳でそのまま読むだけだと問題になりそうなところ(女人往生、是旃陀羅など)は厚く書いてある。さすが。 佐々木惠精師の解説は初心者にも俯瞰して理解できる書き方で浄土三部経の構成が書かれている。若干『阿弥陀経』が薄い気もするけどこれも良いと思う。2023/11/30
じゃくお
6
浄土真宗においての聖典である浄土三部経の現代語訳版。聖典セミナーを読んでからは認識も幾らかは正しくなったでしょう。以前読んだときと比べて、格段に理解が進みました。まずは『無量寿経』。法蔵菩薩が四十八の願を立て、そして願を成就される様子が説かれており、その国土である極楽浄土の素晴らしさやそこに住む人々の素晴らしさを釈尊が説き示し、阿弥陀仏の本願によって極楽へと往生することを人々へ勧めるのが大筋。しかし、この経を何も教わらずに読むと理解を大きく間違ってしまうでしょう。以下、長々とコメントへ感想を連ねます。2018/10/30
じゃくお
1
一生の本にしようと考えてたけど、僕の考えとは大きく違う箇所が多いし、現代社会的に見てもおかしな点は多いと思う。まず、極楽の描写に違和感を感じる。七つの宝で出来ている樹々はおかしいでしょう。汚い物や朽ちている物からも美しさを感じられる場所こそ極楽だと思います。それに、差別的発言や生前の行いによる極楽での格差など、気になるところはとても多い。そもそも、苦しみが一切無い世界は極楽ではなくて地獄に近い気がする。苦しみを乗り越えるところに幸せがあって、学びがあるだろう。 コメントへ2017/07/04